2009年07月08日

エレベーターメーカーの寡占による問題点2

本日の日経新聞朝刊にこのような記事が載っていました。

大手エレベーターメーカー6社のうち半数が、資本関係の無い保守管理会社に点検マニュアルを渡していないとのこと。
国土交通省の調査でわかったそうです。

大手メーカー6社とは、三菱電機、日立製作所、東芝エレベーター、日本オーチス・エレベーター、フジテック、シンドラーエレベーター。

特に、三菱電機、日立製作所、東芝エレベーターの3社は、申し出があっても提供していないと回答しています。


エレベーターメーカーの業界は大手の寡占状態にあります。
さらに、エレベーターの保守管理も、メーカー子会社が受託することがほとんでマーケットを寡占しています。
通常は、建物の竣工と同時にメーカー子会社が保守管理を受託するためです。

メーカー子会社は、豊富な製品データ、メンテナンス用部品を持つため安心できるのは確かです。
部品のストックを持っているため、スムーズに部品交換を行えます。
その反面、保守点検費用はこれらの会社の言い値でした。
建物所有者側には交渉の余地はあまりありません。


近年はこれらの管理コスト見直しのため、メーカーと資本関係が無く、保守点検のみを行う会社が増え、そちらへ切りかえる建物所有者も増えてきていました。

その裏側では、メーカーがこれらの会社に対して、メンテナンスに必要な部品の供給をスムーズに行わない、マニュアルなどの情報を提供しないなど、圧力とも取れる対応をしています。
今回の調査ではそれらの実態のほんの一部が明白になったと言えます。

どこが保守管理しようとも、それを利用する人々の安全を重視し、メンテナンスに必要な情報を提供し、保守管理会社に協力すべきです。
シンドラー社のエレベーターで死亡事故が起きた際にも、メーカーと保守管理会社との間の情報伝達がうまくいってなかったなどの原因がありました。

メーカーは自分たちで製造したものを最後まで保守管理することにより、
製造者として責任を持ちたいと考えているのはわかります。

時代の流れとして、資本関係が無い会社が保守点検を受託するケースが出てきている以上、メーカーが心を広くし、態度を改めるべきではないでしょうか。
何よりもそれを利用する人々の安全を重視してほしいものです。



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hidemaro at 08:29|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!大家業 

2009年06月25日

ニューシティコーポレーションが特別清算を申請!3

ニューシティコーポレーションが28日に特別清算を申請したそうです。
以前にこのブログにも書いたように、もともと決まっていたことです。
→『ニューシティコーポレーションが清算へ

一時期、日本全国で勢い良く不動産を買っていたこともあり、多大な有利子負債に経営を圧迫されていました。

急速に不動産市場が収縮した現在では、再建という選択肢は無かったようです。

帝国データバンクのHPより引用》

不動産投資、開発
株式会社ニューシティコーポレーション
特別清算を申請
負債120億円

「東京」 (株)ニューシティコーポレーション(資本金31億4836万3800円、港区虎ノ門4-3-20、代表清算人山田洋一氏)は、5月28日に東京地裁へ特別清算を申請していたことが判明した。

 当社は、2000年(平成12年)7月に、日本新都市開発(株)(2003年8月特別清算)の不動産分譲部門の一部を分離する形で設立。不動産投資、ファンドの運用、不動産開発、不動産評価査定、資産管理ツールの提供などを手がけていた。

 従前は、マンション、宅地などの企画、開発、施工、販売を主に手がけ、「ニュータウン」「ルミエラガーデンズ」「エステシティ」など自社ブランドのファミリーマンションを分譲してきたが、2002年11月には米国の不動産会社グループの傘下に入り2005年頃より不動産投資業務に事業の軸を移行していた。その後、独自の「ニューシティ」ブランド強化、知名度向上を進め、国内のみならず、米国、韓国、中国、シンガポールなど海外拠点のネットワークを構築、2006年12月期には年売上高約301億9200万円を計上、翌2007年12月期の年売上高は事業主体が傘下の特別目的会社(SPC)に移行したこともあり約180億1300万円となっていた。

 その後は、急速な不動産市況の低迷から業況は悪化、SPC分を含めた過大な金融債務が経営を圧迫していた。このため、従業員の大幅削減や事務所の集約、本社移転など経費削減に努めていたが、当社が共同出資する企業が管理運営していたJ-REIT上場のニューシティ・レジデンス投資法人が2008年10月に民事再生法の適用を申請。昨今では当投資法人との業務上のつながりはほとんどなかったものの、当社の動向も注目される事態となっていた。

 その後も、支払い遅延が発生するなど余裕に乏しい資金繰りを余儀なくされていたうえ、今年2月末時点で債務超過に陥っていることに伴い、4月21日には金融庁から2カ月間全業務の業務停止命令を受けていた。こうしたなか、物流不動産部門をユニファイド・インダストリアル(株)(東京都港区、2008年 11月設立)に分離独立させたうえで、事業環境が厳しさを増しているレジデンス部門については清算すべく、5月25日の株主総会で解散を決議していた。

 なお、当社とユニファイド・インダストリアル(株)の間に資本関係はない。

 申請時の負債は約120億円。




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hidemaro at 23:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!業界の話 

2009年06月23日

日本エスコン、事業再生ADRを申請!私的整理で再生を目指すことに2

日本エスコン(ジャスダック上場)が事業再生ADRを申請しました。
私的整理によって経営の再建を目指すことになりました。

以前から日本エスコンの経営状況が大変厳しく、民事再生などの発表も近いのではと聞いていました。

タイミングとしてはもっと早く、そういった再生への対応があるものと思っていましたが・・・

この会社も、近年の不動産ミニバブル期に不動産流動化事業などで積極投資を行っていました。
また、本業のマンション分譲においても多くの物件を手がけていました。

社債などで多額の資金を調達していたようですが、これだけの不況ではそういった過去の負債の償還が難しくなっていたと思われます。

私が以前取引していた不動産会社の多くの人材が、1、2年前に日本エスコンに移籍しており、社員も多くなり過ぎていた感があります。
当然、リストラが平行して行われるでしょう。
不動産市場が急速に収縮する中、人件費を増やすような経営ではいずれだめになるだろうと、1年ほど前に思ったものです。

2009年3月末時点の有利子負債は約724億円。
上場は維持するようです。

日本エスコンも含めて多くの中堅マンションデベロッパーが再建に入ったということは、在庫マンションの処分、供給はこれからまだまだ続くのかもしれません。
当分の間は、大幅値引き販売のネタが尽きることはなさそうです。



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